WHO(世界保健機関)の不妊症原因調査によれば男性不妊のあるカップルは全体の半数に及びます

男性不妊のあるカップルの割合

女性に問題あり 女性に問題なし
男性に問題あり 24% 24% 48%
男性に問題なし 41% 11%(原因不明) 52%
65% 35%
男性不妊症の種類
  • 乏精子症: 精子の数が少ない状態もしくは1㏄あたりの精子の濃度が低い状態
  • 精子無力症: 動いている精子の数が少ない状態 当院では前に進んでいる精子、早く動いている精子の割合なども調べます
  • 奇形精子症: 精子の形が悪い状態 奇形精子の受精率は低いといわれます。簡易的な検査で奇形精子が多い場合は、精子を染色して形の詳しい検査を行います。
  • 無精子症: 精子がいない状態 ホルモン検査の結果等も踏まえ、原因に合わせて、精巣から精子を回収する手術や、ホルモン治療などを行います。
  • 性交障害: 勃起や射精の問題などでうまく性交渉が行えない状態。 勃起治療薬などを用いて治療を行います。ARTを併用することもあります。
男性不妊の原因の種類
精巣で精子を造る力が低下 精索静脈瘤:30.2% 染色体・遺伝子異常など:10.1% 原因不明(特発性):42.1%
勃起や射精の問題 勃起障害:6.1% 射精障害:7.4%
精子の通り道が詰まっている 閉塞性無精子症:3.9%
平成27年 厚生労働省「男性不妊調査」より

検査方法

女性と違い、男性は精子そのものを直接検査することができ、月経周期なども関係がなく、身体的な負担も女性と比べると少なく、精子の状態を確認することができます。

精液検査で診断できる男性不妊症

  • 男性不妊は精液の量、精子数、動き、形、白血球の数などから診断いたします。基本的にはWHOの基準をもとに、異常があるかどうかを診断していきます。
  • 当院ではまず精液検査を行っていただきます。精液は、禁欲期間を3~4日として検査します。
  • 他院ですでに検査をしたことがある?も含め、当院で不妊治療・検査を?う場合は、必ず精液検査を受けてください。
精液検査で診断できる男性不妊症精液検査で診断できる男性不妊症
検査項目(WHO2010) 基準値 症状
精液量 1.5mL 以上
精子濃度 1500万個/mL 以上 乏精子症、無精子症
精子運動率 40% 以上 (うち8割が前進運動精子) 精子無力症 精子不動症 精子死滅症
正常形態精子 4% 以上 (=奇形率96%未満) 精子奇形症
精液中白血球 100万個/mL 未満 膿精液症
色調 乳白色

 

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